私がアメリカンフットボールのコーチを務める富士通フロンティアーズが今週日曜日にプレーオフの第1ラウンドを迎える。鹿島ディアーズという強豪チームである。春の決勝戦で敗れた相手でもある。力強く、堅実な良いチームである。プレーオフというのは「負ければ一年が終わる」一発勝負である。一年間積み重ねてきたことの全てをぶつける闘いといえる。
フットボールのチームが勝つために、コーチと選手がすべきことは端的にまとめると2つ、「準備」と「発揮」しかない。日々の活動を通じて、体力・フットボールの技術を向上させる、またチームの戦術を整備するというような「準備」。そしてその「準備」してきたものを3時間余りの試合の中で「発揮」するということである。当然「準備」の段階にも「発揮」の段階にも心の強さが大切である。
試合で「発揮」するのに大切なのは「信じる」心の強さである。まずはここまで必死にやってきた「自分自身」「自分の積み上げてきた技術」を信じて力を出し切ること、そして共に闘う仲間を信じること。自分自身が苦戦しているとき、チームが苦戦しているとき、そこでぶれない強さが必要である。
結局、試合では「自分たちの力を出し切る以上のことは出来ない」のであり、どうやって出し切るかが勝負である。相手あっての勝負事ではあるが、本来向き合うべき相手は自分たち自身とも言える。
結果は後からついて来るものである。日曜日は「これが自分達の積み上げてきたことの結果なんだ」と納得の出来る闘いがしたい。
そして試合後には旨い酒が呑みたいものである。2杯縛り(酒を種類問わず2杯以上呑まないという誓い)を敢行している。勝利の暁には午後6時〜10時まで解禁と決めている。